こんにちは、mimuです。
今年の4月、愛猫が12歳の誕生日を迎えてすぐに「糖尿病」と診断されました。

猫にも糖尿病があるってご存知でしたか?(>_<)
治療がスタートしてから1ヵ月が過ぎたので、忘れないうちに記録に残しておこうと思い、長くお休みしていたブログを再開することにしました。
今回は、動物病院での診察と検査・治療についてまとめています。

病院によって診療内容も検査内容も違う事があるかと思いますが、自身で調べたことを追記してできるだけ詳しくまとめています。ぜひ参考にしてくださいね。
前回は「糖尿病の初期症状」についてまとめました。多くの飼い主さんに目を通していただきたい内容となっていますので、合わせてこちらもチェックしてみてください。
猫の糖尿病も人間同様、早期発見をして早くから治療を開始すれば、そこまで怖くない病気だと知りました。
ですが、発見が遅れると重篤な合併症を引き起こし、最悪の場合命を落とすことになるので注意が必要です。
動物病院で診察・検査
多飲多尿が気になったものの本人はいつもと変わらず元気。「少し腎臓の数値が悪くなったのかな?」ぐらいの気持ちで一応病院へ連れていきました。

念のために診てもらおうね~
あらかじめ病院には電話をして、「予約は必要ないので診療時間内に連れてきてください」と言われていました。(※完全予約制のところもあるので注意)
人気の病院なので覚悟はしていましたが、到着した時にはすでに多くの人が病院の外でも待たれていて、呼ばれるまで軽く1時間以上が経過しました。

こんなこともあろうかと家を出る前にごはんを食べさせていたのですが、本当は朝から絶食していく方がいいみたい。
糖尿病の検査では、空腹時の血糖値を測るのが望ましい(ネット情報)
問診
いよいよ診察です。
看護師さんがキャリーから出して診察台の上に乗せ、まずは体重を測定します。6.2㎏でした。

去年の11月は6.5㎏でした(定期的に測るの大事・・・)
その後すぐに獣医さんが来られて、症状の説明をしている間に触診と聴診が始まりました。
聴診器を胸に当てる際、垂れ下がって足の上に乗ったお腹を見て「あれ~すごいお腹やね~(笑)女の子なのにもう見た目は気にしなくていいの~?」なんてみぃちゃんに話しかけていて、雰囲気はとても和やかでした。

笑いすぎニャ・・・
おかげでみぃちゃんも思いのほか大人しくて、シャー!と怒ったりウーーと唸ることもなく、スムーズに診察は進みました。
嘔吐はないか・ごはんはしっかり食べているか・グッタリしている時はないか、といった普段の生活についていくつか質問を受け、その都度問題はないと答えました。

すでにこの時点で「実際は雄猫に多いけど、おそらく糖尿病じゃないかな~?」とおっしゃられていました。
泌尿器系の病気の有無と血糖値を調べるために血液検査をすることになりました。
血液検査
横に寝かせた状態で後ろ脚の血管から採血をしました。
この時も「おとなしいね~」「えらいえらい」などずっと声をかけてくれていた先生と看護師さん。
採血の時は目を背けるほど注射嫌いのmimuですが、この時はマジマジとその光景を目に焼き付け、みぃちゃんの頭をずっと撫でていました。

これがむぅちゃんだったら暴れていたかもしれない(~_~;)
この時もずっと大人しくて、本当にお利口さんでした。
その後いったんキャリーに戻して、結果が出るまで待合室で待機します。(30分ぐらい)
尿検査(ありませんでした)
糖尿病について調べていて後から知った事ですが
通常は血液検査と合わせて尿検査も行われ、血糖値の数値と尿糖の有無を確認して「糖尿病」と診断されるようです。
また、尿中のケトン体の有無を調べることで緊急性のあるなしもわかるとのこと。
みぃちゃんの場合、問診と血液検査だけで検査は終了しました。尿検査が無かった理由はわかりません。
しっかりご飯を食べていて元気だから「必要なし」と判断されたのかもしれないし、病院での採尿が猫にとって大きな負担になるから、という理由かもしれません。(ただ、後日持ってきてという話もなかった)
こちらの病院は「必要のない検査はしない方針」だと口コミで読みました。獣医師として「必要がない」と判断したから無かったのだろうと思っています。
動物病院によって検査内容が変わるかもしれません
余談ですが
2匹の去勢・避妊手術をする時にこちらの病院を選んだ理由は
「入院無し・エリザベスカラー無し・術後服無し・2匹の隔離必要無し」という、猫のストレスをできるだけ避けるという病院の方針と、驚くほど安い治療費でした。

「猫も人間と同じで自己免疫力が備わっているからね、多少舐めても問題はないし、そもそも舐めて痛かったらもう舐めないし。手術自体が猫にとっては大きなストレスだから、せめて終わったあとはできるだけストレスの無いようにしてあげたいよね。」
と説明を受けた事を思い出します。
近所の動物病院とは真逆すぎて、本当に驚きました。

何かあれば時間外でも診てくれる獣医師さんです。
その時のことは過去にまとめているので、気になるかたはぜひ読んでみてください。
もしかすると多くの病院では尿検査は必須項目かもしれない、ということだけ記載しておきますね。
検査の結果
血液検査の結果、血糖値の数値が高いため「糖尿病」と診断されました。
年齢とともにインスリンの分泌量が下がってくるのと、やっぱり人間と同じで肥満はインスリンの効きを悪くするから、血糖値が下がらずに高血糖の状態が続いているんだろう
という説明でした。
いただいた結果表はこちら


たくさんの項目があるけど、ほんの一部しか検査していないことがわかります。
正常値を大幅に超えているのが血糖値、590㎎/dlでした。(正常値 71~148㎎/dl)
そのほか、アルカリフォスファターゼ・カリウム・平均赤血球血色色素の項目で赤字になっていましたが、少しだけオーバーしているこれらについての説明は無かったです。
いろいろ調べていると、猫の血糖値はストレスで簡単に数値が上がってしまうため、「血糖値の数値だけでは判断できない」ということが書いてありました。
なので尿検査の尿糖の有無は決定づけるための材料になるようですね。
今回は問診の段階で「糖尿病だろう」と予測されていたので、検査項目も必要最小限で十分だったのかもしれません。
こうなってくると、「獣医師への信頼度」は今後の治療にも大きく影響すると思います。気になることがあればどんどんこちらから質問していきましょう。

わからないこと・聞きたい事は遠慮せずに獣医さんに聞くといいですよ。
治療についての説明
結果を受けてすぐ、今度は治療についての説明を受けました。
「糖尿病かもしれないね~」と言われたあと待合室で待っているときも、投薬や療養食がはじまるんだろうな~ぐらいにしか考えていなかった飼い主。ここから少々頭がパニックになります。

30分も時間があったのだから少し調べておけばよかった(T_T)
治療法その①|インスリン注射

この治療法は、血糖値をコントロールするためのホルモンを直接体に注射するというもの。
猫の糖尿病は、インスリンは分泌されているものの働きが弱くなることで起こる二型糖尿病が多いと言われています。
働きが弱くなったインスリンを直接投与することで、慢性的に高い血糖値を改善し、合併症を予防するという目的があります。
インスリン注射での治療が始まると、朝晩の2回・もしくは1回の投与が365日間毎日続きますので、自宅で飼い主が投与することになります。
この生活が一生涯続く子もいれば、インスリンが正常に働くようになって「寛解」する子もいるのだとか。
インスリン注射の注意点
インスリン投与で一番怖いのが「低血糖」だと言われました。
血糖値が下がりすぎると、その程度によりふらつきや食欲不振・嘔吐や下痢がみられ、痙攣・ひきつけが起こった場合にはすぐに対処が必要で、最悪の場合死に至ることがあるとのこと。
そのためインスリンの投与量には最大限の注意が必要で、最初は極微量から開始し、猫の体調や血糖値の変動を見ながら、その子にとっての最適な量を探っていくそうです。
低血糖を避けるためには、血糖値の数値を少し高めの150~200ぐらいを目標にするのが一番安全だというお話でした。
ちなみに、健康な猫の血糖値は71~148㎎/dlですが、そこを目指そうとすると低血糖になるリスクが上がるとのこと。
インスリンが効いて血糖値が落ち着いてきたら、この「低血糖」に注意しなければいけないということです。
治療法その②|経口薬(飲み薬)
「あ!そうそう!」と思いだしたように説明を受けたのが経口薬治療でした。

飲み薬で治療ができるなんて、インスリン注射と比べたらずいぶん気が楽に感じますよね。「なんだ!飲み薬もあるんじゃん!」って内心ホッとした飼い主です。
ですが、値段があまりにも高額で現実的ではないというお話・・・

体重が6㎏あるから、薬の値段が月に5万円ほどかかるらしい・・・(T_T)
調べてみると、2024年9月に発売が開始したばかりの新薬だそう。
一型糖尿病が多い犬には使用できず、インスリン生成の回復が見込める猫では使用可能とのこと。
ただし、この薬が効くかどうかは実際使ってみないとわからないそうで、うまくコントロールできずに高血糖状態が続くと「糖尿病性ケトアシドーシス」を引き起こすそうです。
※糖尿病性ケトアシドーシスについては前回のブログで解説しています
インスリン注射のように「低血糖」になることはないものの、重篤な合併症を引き起こす可能性があるとのことでした。
そして、飲み薬でうまくコントロールできていないとなれば、インスリン注射に切り替える必要があるということです。
ただ、インスリン注射から経口薬への切り替えはできないとの説明でした。
調べてみると、インスリン投与から経口薬に変更した2匹の猫ちゃんのうち1匹は、すぐにケトアシドーシスになってしまいインスリン治療に戻ったというブログ記事がありました。
去年の9月に発売されたばかりで「まだわからない事が多い」といった印象です。
そして、インスリン注射だと稀に寛解する猫ちゃんがいるが、この経口薬治療は一生涯寛解することはないという説明でした。(おそらく寛解した症例がまだないということかと)
ということで、薬の副作用や合併症に気を付けつつ、定期的な尿検査と高額な経口薬を一生涯続けないといけないということです。
今後の治療法を決定
猫に毎日注射をすることが、はたして自分にできるのだろうか?という不安もあったし、とにかく「低血糖」になるのが怖かったので、本当は経口薬での治療をしたかったmimuです。

注射嫌いのmimuが愛猫に注射するなんてムリでしょーーー(>_<)
月に5万円という治療費も、仕事を増やせばどうにかなるのでは?と考えていたのですが、結局のところインスリン注射での治療を選択することとなりました。
糖尿病の猫ちゃんは多いですか?
どちらの治療を選択する飼い主さんが多いですか?
という質問に対して
「糖尿病の猫ちゃんは他にもたくさんいるけど、ほとんどの飼い主さんはインスリン注射を選んでる」
というお返事でした。
糖尿病についての知識が全くないのに、口頭での説明だけで治療法を選ばなくてはいけません。短くて長い、本当に本当に辛い時間でした。
外には多くの患者さんが待っているし、決断に時間がかかっては迷惑だという気持ちもあって少しパニックになりながら
最終的には「もしかしたら寛解できるかもしれないインスリン注射」を選択しました。
freestyleリブレ2を装着して帰宅
インスリン注射での治療が決定すると、今度はこの治療についての詳しい説明に入りました。
まず、適切なインスリンの量を決定するためには、血糖値の変動をこまめにチェックする必要があります。

そこで、血糖値を自動的に測定できる「freestyleリブレ2」という装置を猫の背中に取りつけ、自宅でこまめにチェックしながらインスリン注射を行う方法を勧められました。
ただ、この装置は1万円するし、使用期間は2週間と限られているため、必要であれば2週間後にまた装置を取り替える必要があるということ。
しかし、この装置をつけないという選択をすると、毎日朝晩の2回必ず病院に来て、採血をする必要があるそうです。

入院が必要な病院もあるみたい。
ということで、みぃちゃんの背中に装置を取り付けました。

その後すぐにインスリン注射の打ち方を教わります。この時はビデオ撮影の許可をいただき、夫に撮影してもらいました。

説明を受けて次は実践です。先生がすでにインスリンを注射しているので、薬の入っていない注射器を背中に刺して練習しました。
朝・晩のインスリン注射の時間を何時にするか聞かれ、「朝7時・夜19時」とその場で決めました。
そして、インスリンを注射する前に必ず病院に電話をして、血糖値の数値を報告したあとにインスリンの量を指示してもらうこととなりました。
さて、その日の夜からインスリン注射が始まったのですが、長くなったので次回は「インスリン注射とfreestyleリブレについて」もう少し詳しくまとめたいと思います。
リブレの装着によりオシッコがしずらくなったのか、ヘリに足をかけトイレの外にこぼしてしまうことがあったので、超大型トイレを購入しました。
むぅちゃんの分も追加で購入したのですが、みぃちゃんが気に入って2つのトイレにオシッコしています。